SORACOM UG Explorer 2022 秋のハンズオン祭りに参加してきた

つい最近、転職した会社で思いがけずIoT関連の仕事に絡む事となり、SORACOMを使う機会に恵まれたので、SNS上でSORACOMデビューとつぶやいていたところ、それを見つけたかつての職場の同僚がSORACOM UGの運営メンバーだったらしく、以下のイベントを案内してくれた。

soracom-ug.jp

個人的にIoTの領域は未経験であり、SORACOM自体も昔の職場で同僚がCanalを使ってAWSとごにょごにょしていたのを傍目で見ていた程度でしか知らず、実機を使ってハンズオン出来る機会というのは願ったり叶ったりだった為、折角なので参加してみた。

SORACOM UG Explorer 2022は、全国5箇所の会場(札幌、東京、広島、高知、福岡)とオンラインで同時開催され、自分は東京で物理参加したのだが、東京会場はヤフーさんであり、紀尾井タワー移転後のオフィスは初めての訪問。

soracomug-tokyo.connpass.com

紀尾井タワーと言えば、コロナ前は通勤時間帯のオフィスエレベーターの渋滞が凄まじいという話題を耳にしており、そのくらいのイメージしか無かったのだが、この日はコロナ以降の休日という事もあって、当然ガラガラというか人気も殆ど無く、めちゃくちゃ広いわ静かだわ、お手洗いも綺麗だわで、眺望も素晴らしくて環境としては最高だった。

ハンズオン

各会場のUG支部による挨拶や紹介LT、会場案内、ハンズオンの概要説明等があった後、いよいよハンズオン開始。

今回は以下の3種類のデバイスを使って、SORACOMのサービスを体験する事が出来るといった内容。

バイスはSORACOMさんがレンタルしてくれる為、事前に自ら購入して持ち込む必要も無く、予めSORACOMアカウントだけを準備しておけばOKだった。

また、SIMについては特定地域向け IoT SIM (plan-D)サイズ:ナノ(データ通信のみ/D-300MB)を1人につき1枚無償提供頂き、そのまま持ち帰って私物として使わせてもらえる事に(ありがたやありがたや)。

GPSマルチユニット

自分はGPSマルチユニットでのハンズオンを予約していたので、まず最初はSORACOM IoT DIY レシピで公開されている以下のレシピを実践する。

soracom.jp

概要を説明すると、SORACOM AirのSIMを挿したIoTデバイスのセンサーから、温度や湿度といったデータを収集してHarvest Dataに蓄積し、それらをGrafanaベースのLagoonで可視化するといった内容。

SIMの登録を済ませて以降は、基本的にレシピの手順通りになぞるだけだったので、難しい操作であったり、詰まってしまう様なところも特に無く、あっさりと終わってしまった。

ハンズオンとしては物足りなさを感じたものの、それくらい殆ど手間をかけずにサンプルにある様なLagoonダッシュボードを構築して、IoTデバイスの状態を可視化出来てしまうというのは、利便性を感じさせてくれるポイントである。

IoTの文脈で言えば、ここから更にデータを分析して活用する、といったサイクルを築いていく必要がある訳だが、そのIoTの取っ掛かりを部分体験するといった意味で、自分にとっては最初の一歩として丁度良い経験になったと思う。

白ボタン

思いの外、時間がたっぷりと余ってしまった為、次に白ボタンを使ったハンズオンにも取り組んでみた。

soracom.github.io

白ボタンはレンタル持ち込み仮想ボタンを使うケースの3パターンが用意されており、レンタルしても良かったのだが、SORACOM Arcを使ってみたかったので、仮想ボタンのケースを選択する。

このハンズオンの概要は、SORACOM Arcによって仮想ボタンから取得したボタン操作のデータをHarvest Dataに蓄積しつつ、もう一方でOrbitを使いWebAssemblyによってボタン操作に応じた出力データを変換し、BeamでLINE Notifyに転送するといった内容になっているのだが、SORACOM Arcについては仮想ボタンのケースでのみ使用する。

GPSマルチユニットのハンズオンとは異なり、それなりのボリュームもありつつ、デバイスから収集したデータを活用するところまで体験出来る為、個人的にはこちらの方がIoTやってる感があったのと、SIMも実機も無くてもOKというところで、WireGuard含めその仕組みが興味深くて面白かった。

ソラカメ

流石に時間が足りなくなってしまい、こちらまでは取り組めなかったのだが、ソラカメを使ったハンズオンでは、SORACOM CLIAPIを使って複数の連続した静止画像からタイムラプス動画を作っていた模様。

soracom.github.io

ATOM Camがお手頃価格なので、自分でも購入して遊んでみたくなった。

LT

SORACOMの中の人達のLTと、一般公募の方々のLTと、色々と面白い発表があったのだが、自分が捕捉出来たスライドはわずかだった(そのうちに、上にもリンクしているConnpassにまとめられるかも…しれない)。

オフィスの課題をIoTで解決。

母の愛を感じるIoT事例。

いずれも身近の課題をしっかりIoTで解決されたというお話で、素人としては感心すると同時に、自分も小さな事からIoTで何かの形を成してみたいなと思わせる、チャレンジ意欲の湧いてくる様なLTでした。

感想

コロナ前から随分と表のイベントには参加しなくなっていたのだが、ひょんな切っ掛けから久々にこういったコミュニティに参加してみて、何やら懐かしさを感じつつ、思っていた以上に楽しむ事が出来た。

人数的には参加者より運営の方が多かったので、最初はどうしても身内ノリ的な感じを受けてしまうところもありはしたものの、コミュニティとして全体の雰囲気は悪くなく、適度なゆるさも相俟ってか、入り辛さみたいな空気はあまり無かった様に思う。

学びたかった事はしっかり学べ、ハンズオン中の雑談やLTでは新たな知見も得る事が出来たし、最終的にはエバンジェリストMaxさんを始めとして、参加者の皆さんとも大いに盛り上がったので、参加して良かったなというのが正直な感想。

運営の皆さん、SORACOMさん、会場のヤフーさん、そして何より、誘ってくれた元同僚に感謝。

これから

趣味レベルで小さな事からIoTを実践してみたり、業務に関連してAWSとSORACOMを連携させたIoTのインフラアーキテクチャであったり、ネットワークやデバイス監視、セキュリティ、また、AWS IoT等についても学習していきたいので、今後もそういった分野が学べるイベントや機会があれば、積極的に参加していきたい。